
妊娠中の喫煙のリスクについて不安に思われている方は多いと思います。
妊娠期間中に喫煙することに対しては、血流が悪くなり赤ちゃんへの栄養障害などの問題が指摘されています。
乳幼児突然死症候群(SIDS)などの発症リスクが高まるというデータも報告されています。
しかし、妊娠中にたばこを吸うリスクよりも妊娠前の喫煙のほうが胎児に与える影響が
はるかに大きいということをお話したいと思います。
私の知人で喫煙している女性はとても少なく、5人ほどしかいないのですが、
そのうち3人が心臓病の赤ちゃんを出産しているという驚くべき実態があります。
これは偶然の話ではなく、まわりの非喫煙者の妊婦さんには私の知る限りではありますが
一人も心臓病の子供が生まれたという話は聞いたことがありません。
医学会で正式に発表されているわけではないので、断言はできないのですが、
これが偶然だとはとても思えません。
知人3人のお子さんのうち、一人は3歳になる前に命を落とし、
残りの2名も1年に数回の大きな手術を繰り返しています。
身体が大きくなるごとに体の中の器具を取り替える手術が必要になるのだそうです。
このような心臓病のお子さんを抱えた親の苦しみは想像を絶するものがあるのです。
小さな体に何度も針をさされ、手術前のカテーテル検査ですら命の危険と背中合わせ。
我が子が点滴針ひとつ刺され泣き喚く姿をみるのでも親としては胸が締め付けられるほど苦しいのに、
心臓の手術を受ける親の気持ちはどれだけ辛いことでしょう。
もちろん、その子供自身が一番つらい思いをしていることは間違いありません。
風邪をひいたら死ぬかもしれない。走ってはいけない。食事や水分の制限。家族と離れた長期の入院生活・・・。
友人の話を聞いているだけで、こちらが辛くなってしまうほどです。
毎日朝目覚めるたびに、我が子が息をしているか心配しなければならないとしたら、
どれだけ辛く苦しいことでしょう。
妊娠中に喫煙はしていなくても、妊娠前にたばこを喫煙している場合、
受精前のお腹の中の卵子のDNA(遺伝子)に傷をつけてしまうことが知られています。
DNAに傷が付くということは、体のどこに異常が起こってもおかしくない状態です。
妊娠前1年間はタバコを吸っていないので大丈夫か?
女の子の身体にはすでに一生分に排卵される卵子が用意されています。
その卵子が喫煙によって傷つけられるということは、ほんの少しの喫煙期間であったにせよ、
元の健康な卵子にもどることはできないのです。
喫煙によるリスクは癌や成人病などが有名ですが、これは自己責任で、喫煙者本人が苦しむことになります。
これに対し何の罪もない赤ちゃんが障害を背負って産まれてくるというのは、とても悲しく残酷なことです。
心臓病の子供たちは、生後間もない頃から幾度の手術を重ね、常に命の危険を背負わされることになるのです。
若気の至で、軽い気持ちで口にしてしまった煙草が将来我が子にもたらす危険は
計り知れないものになってしまいます。
今の日本ではなぜか煙草の存在が擁護され、危険性についても大きく周知されることありません。
タバコ業界からの反発や税収確保の問題も大きく関係しているのではないかと思います。
私の周りの狭い範囲ですらこのような事実があるのであれば、
医学会でたばこと胎児の問題についてわかっていることは
おそらく数え切れないくらいあるのだと思います。
それを目先の利益や業界の圧力によって隠蔽する世の中は、殺人行為と同じではないでしょうか。
その裏でたくさんの幼い命が苦しみ、命を落としているのも事実をもっと知っていただきたいと思います。
若い女の子たちが喫煙を絶対にしないよう大人が働きかけ、
喫煙のリスクと危険性について教えてあげてほしいと思います。
喫煙歴のある女性は障害児や心臓病の赤ちゃんを産むリスクが増大する。
たった一度の喫煙が取り返しのつかない後悔につながるということ。
このことを一人でも多くの人に知っていただき、若い女性たちの喫煙が皆無になることを願ってやみません。
心臓病や障害に苦しむ子供たちが一人でも減りますように・・・・。

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