
なぜはたらくのか」を子どもたちが読むことによって得られるもの。
この本「それは、生きることってこんなにも大変なことなんだ・・・。
そんな真剣な気づきを与えてくれるような気がします。
現代、食べることには困ることのない子どもたちにとって、ぜひ伝えてあげたいメッセージが詰まっている一冊です。
まさに命がけで子供を守り、働くということ。
そんなおばあちゃんの姿を知ることで、これから待ち受けるであろう苦労や悩みを乗り越える大きなエネルギーになるように思います。
戦争の後遺症で旦那さんを亡くし、女手一つで2人の子育てと仕事
この本は94歳でなくなるまで、理容師として活躍した一人のおばあちゃんが世の中の人たちに向けた遺言でもあり、私達若者に対するエールです。
生きた体験からのメッセージは遠い昔の世界からでも圧倒的な力をもって心を動かすようです。
当時は戦争で旦那さんを亡くした母親はめずらしくなく、シングルマザーという言葉すらない時代。
もちろん国からの援助や手厚い保護制度などあるはずもなく、そんな中でたくましく生き抜く姿は生きるということの本当の意味を教えてくれます。
今の小学生や中学生たちのおばあちゃん世代でも、戦争を経験した方はほとんどいない状況です。
戦争のときの悲惨な経験や賢明に生き抜いた人たちの体験談。
これは、子どもたちにとって大きな生きる糧を与えてくれるように思います。
(Kindleの本であればスマホの読み上げ機能を使えば、かってに読み上げてくれるので、長い本が読めない低学年のお子さんでも、まるでおばあちゃんが話しかけてくれるようにすんなり一冊読むことができると思います。)
勉強する意義、将来の自分の仕事について真剣に向き合うきっかけに
なんとなく学校で勉強し、なんとなく進学し、入れるところになんとなく就職する。
現代の子どもたちは、お金や物に対する執着もあまりないように思います。
学校から帰ればゲームや動画で本能のおもむくままに時間を過ごす・・・・。
なぜ勉強しなければならないのか。
真剣に学ばないと将来どんな未来が待っているのか。
親としてなんとなく危機感を感じていても、なぜ勉強しなければならないのかを子供に伝えることは至難の業。
これほど難しいことはないように思います。
口先だけで、お金の苦労を伝えることは本当に難しいんですね。
それは、今の親世代が本当の意味で貧しさを味わったことがないからかもしれません。
やっぱり、実際に生きることの厳しさを目の前で見たことのない子どもたちには、リアルな苦労。
これを身をもって感じ取ってもらうこと。
これほど、勉強する意義、学ぶことの大切さとなる大きな原動力になるものはないようです。
親としてもっと真剣に、子育てに向き合わなくちゃ!そう思わせてもらえました。
親としては、「もっと財布の紐を締め直し、大切なことを見つめ直して生きていかなくちゃいけないな。」
という強い戒めとなる機会を与えていただきました。
ついつい、目の前にある欲しいものを手に入れ、ものを買うことの罪悪感も薄れている毎日。
日々のストレスを解消するために、なんとなく買い物をしてしまう。
大切なことにお金を使わず、つい目先のことに浪費してしまう。
そんな自分自身にとっても、もっとしっかりと母親業をしていく必要があることを感じさせていただきました。
子どもたちにとって、将来もっとも大切になる感謝の心を育ててあげたい
子どもたちに食べ物や周りの人たちに感謝する心をどう育ててあげられるんだろう・・・。
それってとてもむずかしいことですね。
正直親業についてから20年近く経とうとするのに、大切なことを伝えられていないことに改めて気が付きました。
モノの豊富な世の中に生まれ、食べ物に不自由した経験もほとんどなし。
食べ物を無駄にしてしまったり、物があることが当然のごとく感謝する気持ちを忘れてしまっていた自分に反省しました。
東京大空襲・関東大震災の2回の災害とそこからはい上がる強さ
東京大震災でも関東大震災のときも、目の前が火の海になりたくさんの人が亡くなっている姿を目にした加藤おばあちゃん。
命の危機に何度も遭遇しながら、必死に子供を守りながら生き抜きました。
食べさせるためには自分が働かなくてはいけません。
日中は理容師として、夜は闇商売としていろいろなものを売り歩いたそうです。
このようにして手に入れたお金や食べ物でも、周りに困っている人がいれば分け与える。
そんな優しさと愛に溢れた方でした。
たとえ貧しくても当たり前のように家族で一緒にいられる空間と時間があること、それが一番の幸せ。
今の私達の生活は、安全な家があり当たり前のように家族で毎日を過ごすことができます。
どんなに悩みや苦労があっても、それがちっぽけな悩みだと感じさせてくれる加藤おばあちゃんの生き方。
働くこととは、はたを楽にさせることだから『はたらく』なんだよ。
と改めて死ぬまで現役で周りの人のために尽くし続けた生き方を綴られています。
ついつい、自分の生きがいややりがい、プライドや収入などにとらわれてしまいがちですが、死にものぐるいで家族のために働き続けた姿を見ていると、あらためて今の自分の甘さを感じざるをえません。
戦争を語れる世代に触れられることができない、私達子供たちの世代には、こうしておばあちゃんの生きた体験を本を通してでも聞けることは、これから大きくなっていくなかで、なにか大きな生きる指針を持てるような気がします。
私達親世代は運がよければ、自分のおばあちゃん、おじいちゃんから生きた昔話を聞くことができました。
しかし、今の小さい子どもたちはそのようなお年寄りたちに触れ合えることは、本当に一部だと思います。
親世代が聞いたことを伝えるよりも何十倍もリアルな昔話は、胸をうち、心を動かすパワーを持っているように思います。
子供のためになりふりかまわず寸暇惜しんで働く母親の強さ
母親としてもっとしっかりしなくちゃ!
ちょっと仕事が大変だから、外食しちゃおうかな・・・。
仕事辞めちゃおうかな。
そんな怠け心が湧いたとき、この加藤寿賀おばあちゃんの本をペラペラめくって、子供のためにも強い母親になることをもう一度戒めようと思います。
たくさんの大切なことを遺してくれたおばあちゃん。
本当にありがとうございました!
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